大人バレエとダイエット

これからバレエを始めようかとご検討中の方のなかには、ダイエット目的の方もいらっしゃることと思います。

バレエをするとバレリーナのように細くなれるの？

クラシックバレエは全身における有酸素運動でありますので、カロリー消費による効果は大きく見込めます。
またインナーマッスルが鍛えられてふだんからも美しい姿勢を維持できるようになることで、基礎代謝も上がります。ただしバレリーナの方たちは見せるためや男性とのリフトなどの関係で標準体重以下の細さが求められる傾向にありますため、食事制限も舞台まえなどは特に節制されていらっしゃるかと思います。
もともとの骨の太さや重さ・筋肉量も各個人によってことなりますため、(身長が●●cmだから●●キロにならないと)といった、一概の数字を追うダイエットは控えた方がよいと江本は考えています。

具体的にバレエを伴ったダイエット例

腹式呼吸とウォーキングを取り入れた方

以前に江本が大阪の大人専用バレエ教室で指導させていただいていた方で、お腹周りのお肉と体重を気にされていらっしゃる方がいました。
その方はこどもの頃からの憧れとダイエット目的の両方の動機から始められたのですが、週に二回のレッスンをほとんど休まれることなく熱心に通われていました。またバレエのある日はお勤め先からバレエ教室までの地下鉄2駅分を歩かれるという努力家でした。レッスンまえの雑談のとき贅肉の話になり、なにげなく江本が(人間の身体は筋肉を使っていない場所に肉がつく傾向がある)と言ったことばでその方は(私は今までお腹の筋肉を使っていなかったんだ)と思われたそうです。
それからはバレエのときはもちろん、ふだんの日常生活のときから下腹に力をいれることを意識して過ごされて、なんと半年で8キロの減量と美しいくびれをてに入れられていました。
このようなひたむきで地道な努力ができるこちらの生徒さんを心から尊敬すると同時に、大人になってからでも意識次第で身体は大きく変わることを教えていただきました。

見られる意識で食事管理と共に頑張られた読者モデルの方

おともだちとご一緒に体験レッスンにこられたその方は、全国区のとある美魔女雑誌で読者モデルをされていらっしゃるとのことでした。
雑誌の企画でそれぞれの年代の女性のヌードを撮るというものが予定されているから、撮影までの2か月で6～7キロ落としたいとおっしゃられました。
正直に申し上げますとかなり急ピッチな減量であるため、その数字をきいたときは心配した側面もありました。これまでにもその撮影に向けて減量されてきたそうで追い込みたいとのことでしたので、ひたむきに数字を追うよりも美しい音楽を聴きながら楽しくレッスンすることで、ストレス発散にもなるのではとお伝えました。彼女も週二回のレッスンを熱心に楽しんで通ってくださり食事管理も伴うなかで、２ヶ月後には目標体重を達成されていらっしゃいました。雑誌を拝見すると女性からみてもとても美しい女性の裸の肢体がページ一面に掲載されており、とても感動したのを覚えています。
バレエにとてもはまられたその方は、撮影を終えたあとも熱心にレッスンにかよわれていらっしゃいます。

標準体重以上あってもバレエをしても大丈夫？

このよう不安をお持ちのもいらっしゃるかと思います。はじめてバレエのクラスでは、いきなり大きなジャンプをしたりはなく両手でバーをもっての小さなジャンプから徐々になれていっていただいています。強い基礎と筋肉があればある程度の標準体重を越えていても、バレエは踊れますしトウシューズで立つこともできます。ただし運動になれていない状態・身体を支える筋肉ができていない状態でいきなり大きく飛んだりすることは、膝や足首などの関節に負担を与えますので体重に関係なく控えた方がよいと考えています。

トウシューズと体重

バレエを習うなかで目標のひとつとされることと思いますトゥシューズと体重の関係について述べてみたいと思います。
プラットフォームと呼ばれる、トウシューズで立ったときの床に接する爪先の丸い部分は、身長が140cmでも170cmでもその面積にそこまで大差はありません。
この3cm×5cmほどの面積で全体重を支えると考えると、トウシューズヘの負担は体重が少ない方がよいとされると思います。そうなってくると身長が高いひとのほうが体重に気を付けないといけないということになってまいりますね。江本は身長が168.5cmでかつとても太りやすい体質なのですが、重いときと比較するとやはり軽いときのほうががぜんトゥシューズでは踊りやすいと感じます。ヴァリエーション(ソロの1～2.5分の踊り)を踊るときにはとくにそのことを痛感します。

最後に

いろいろ書いてまいりましたが、バレエをすることにより筋肉量がふえて体重も増えることもよくありますので、ダイエット目的の方も目先の体重を気にしすぎることなく楽しんでいただけたら嬉しいです。
なによりも大事なのはこころと身体に負担をかけずにこころのどこかで楽しみながら取り組めたら、こころも身体も自然と軽くなるのではと思いますので、バレエを伴うダイエットにはひとそれぞれに合ったやり方をみつけられてほしいと願っています(*^^*)